よくある質問

2016.05.07更新

 このような交通事故を起こしてしまった、交通事故に遭ってしまったが、過失割合はどのくらいなのかという質問を受けることがよくあります。


 
 交通事故において、相手方に請求できるのは、事故に生じた損害のうち、相手方の過失割合分になりますし、反対に請求されるのは、相手方の損害のうち、事故の過失割合分ということになります(自賠責保険からは、重過失減額がない限り120万円まで支払われますので、損害額によっては過失相殺をすることはなくなります。)。

 

 一般に、交通事故における過失割合は、東京地裁民事交通訴訟研究会編「別冊判例タイムズ38 民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準 全訂5版」に338とおりの事故における過失割合がまとめられており、実務上はこの本に従って過失相殺が決まっていきます。この他にも、いわゆる「赤い本」(日弁連交通事故相談センター東京支部がまとめた民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準)にも過失相殺がまとめられていますが、判例タイムズを使用することが多いと思います。
 もちろん、当事者や裁判所がこの本に拘束されるわけではありませんが、判決になった場合、判例タイムズ記載の過失割合から大きく外れることはまずありません。

 

 過失割合について聞かれた場合、基本的には判例タイムズではこうなっています、との説明することが多いのですが、納得していただけないことがあります。
 例えば、信号機のない交差点における交通事故で、一方が優先道路である場合、優先道路を走行していた車両にも10%の過失があるとされています。これは、優先道路を走行している車両にも、道路交通法36条4項(①)の注意義務は要求されていることを前提にしたものですが、なかなかご納得いただけないのが現状です。


 
 交通事故において、車両に過失がないというのは、車両同士の事故で相手方が信号無視、停車中の追突事故などに限定されており、走行中の事故であれば、一定の過失があるとされるのが賠償実務となります。

 

 もちろん、これらの書籍には記載されていないような事故も多くあります。このような事故の場合には、近い類型の事故を探し、そこから修正していく方法が一般的だと思います。

 

 

①道路交通法36条4項
 車両等は、交差点に入ろうとし、及び交差点内を通行するときは、当該交差点の状況に応じ、交差道路を通行する車両等、反対方向から進行してきて右折する車両等及び当該交差点又はその直近で道路を横断する歩行者に特に注意し、かつ、できる限り安全な速度と方法で進行しなければならない。

投稿者: 大西法律事務所

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