ケーススタディ

2016.02.25更新

 民法915条1項本文は、「相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。」と定めています。
 

 ここで紹介するのは、父親の死亡後、約1年後に借金の存在を知った依頼者に相続放棄が認められた事例です。

【相談前】
 金融機関から突然書類が届き、その書類には、父に400万円の借金があり、返済してほしいとの記載がありました。
 

 母はすでに亡くなっており、兄弟はいません。

 父親は1年前に亡くなり、そのことは叔父から聞いていましたが、父親とは私が実家を出るときにトラブルがあったこと、10年以上会っていなかったこともあり、葬儀にも出席しませんでした。

 知人に相談したところ、相続放棄は死亡後3か月までにしなければならないと言われたのですが、私は借金を払わなければならないのでしょうか。


【相談後】
 繰り返しになりますが、民法915条1項本文は、「相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。」と定めています。

 この規定を厳格に解釈した場合、父親の死亡を知っていた以上相続放棄は認められないということになりますが、裁判所では相続財産(負債も含みます)を知らなかったことに相当な理由がある場合には相続放棄を認めています。

 父親とは10年以上音信普通であり、葬儀にも出席しなかったこと、借金の存在も知らなかったことをまとめた相続放棄申述書を作成し、家庭裁判所に提出しました。
約1週間後、家庭裁判所から相続放棄の申述を受理した(相続放棄が認められた)との通知が届きました。

 それを受けて、金融機関に相続放棄が認められた旨連絡しました。

 相続放棄は相続の事実を知ってから3か月以内にしなければなりませんが、しばらくたってから生前の借金が出てくるといったことは決して珍しいことではありません。
今回のケースは被相続人と相当期間音信不通だったという事情がありましたが、どのような場合に相当な理由が認められるのか、例えば、相続財産の一部を知っていたような場合はどうなるのかといったことも考えられます。
 相続放棄は期間が問題になりますので、何か疑問点がありましたら、弁護士に相談していただきたいと思います。

投稿者: 大西法律事務所

2016.02.18更新

ここでは、交通事故による後遺障害で当初自賠責から非該当という認定を受けたものの、異議申立てを行った結果、14級9号に認定されたという事例を紹介します。

 

【事案の概要】

依頼者であるAさんは赤信号で停車中、追突事故に遭いました。
Aさんは、頸椎捻挫、腰椎捻挫の傷害を負い、整形外科に通院しました。事故から約6か月後、Aさんは、首に痛みが残っていたものの、保険会社から、そろそろ治療費の支払いを打ち切りたいと言われ、通院を中止しました。
その際、Aさんは、通院先の医師から後遺障害の診断を受けるよう勧められ、後遺障害診断書の作成を受けたものの、認定結果は非該当になったというものです。

 

【異議申立て】

Aさんによれば、まだ痛みが残っているとのことであったため、Aさんと一緒に通院先の医師との面談を行い、意見書の作成を受け、さらに、現在でも定期的に整骨院に通院しているとのことであったため、整骨院からは施術記録を取り付けました。

 

医師の意見書、整骨院の施術記録と添付資料として、異議申立書を提出した結果、後遺障害認定結果は14級9号に変更されました。

 

【得られた損害賠償額 50万円→250万円】

Aさんは、当初保険会社から傷害慰謝料として、約50万円の提示を受けていました(後遺障害は非該当であったため、当然0円となります。)。


認定結果が変更になった結果、後遺障害認定も受けたこと、慰謝料についても増額が認められたことから、①傷害慰謝料80万円、②後遺障害慰謝料110万円、③逸失利益60万円、合計で250万円の賠償金を得ることができました。

投稿者: 大西法律事務所

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