ケーススタディ

2016.04.12更新

ここで紹介するのは、飲食店での超過勤務について、残業代、時間外手当が認められた事例です。

 

【相談前】

 飲食店で調理の仕事をしていましたが、最近退職しました。

 

 その飲食店ではランチ営業から閉店までおよそ12時間を超える勤務が続いていましたが、売り上げに応じた手当以外に残業代、時間外手当が支払われることはありませんでした。

 

 退職の際、店長に残業代について尋ねたところ、契約書に定めたとおりの勤務時間で勤務していたのだから、残業代は発生しないと言われました。

 

 確かに、会社との雇用契約書には勤務時間、基本給が明記されており、勤務時間もほぼ契約書に定められたとおりだったのですが、このような場合は残業代は支払われないのでしょうか。

 

【相談後】
 法定労働時間は原則1日8時間、かつ、週40時間以内と定められており、それを超える勤務をした場合には残業代、時間外手当が発生します。

 

 受任後、会社に対し、タイムカードの提出を求めました。会社は比較的素直にタイムカードの提出に応じたため、その内容に基づき時間外手当を計算したところ、直近の2年間(賃金の時効は2年です。)で1年分の基本給を超える時間外手当が生じていることが判明しました。

 

 会社に対して、未払分の時間外手当を請求しましたが、それに応じなかったため、訴訟提起を行いました。

 

 会社側は売り上げに応じた手当は時間外手当である旨主張しました。この点については、その手当は売り上げに応じて増減すること、店長の裁量によって決められるものであることから、会社側の主張は認められませんでした。

 

 当方の請求をほぼ認容する判決がなされ、会社側は控訴したものの、控訴審では第一審判決が認めた金額を支払うとの内容で和解が成立しました。

 

 飲食店では比較的法定労働時間を超える勤務が常態化していることが多いと思います。この会社では裁判になるまで時間外手当を支払ったことがなかったそうです。

 

 今回のケースは、会社側がタイムカードの提示に応じたため、勤務時間の立証は比較的容易でしたが、タイムカードがない場合でも飲食店の場合は店舗の営業時間によって立証は可能ですし、事務職のような場合でも電話やメール等をした時間を明らかにすることによって立証することは可能です。

 

 時間外手当が支払われていない場合、ご自身の勤務について時間外手当が支払われるべきなのかどうかについて疑問点等がある場合にには、お気軽にお問い合わせをしていただければと思います。

投稿者: 大西法律事務所

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